おう吐してしまった際のケアポイント

薬飲もう

乳幼児によくある嘔吐症状について

乳幼児の時期というのは胃の形や食道の機能が完全にできあがっているわけではないため、どうしても口にしたものが逆流しやすくなっています。
授乳をしたあとに口の端からミルクを吐き出す「溢乳(いつにゅう)」という症状は健康な赤ちゃんでも頻繁に起るものなのでそんなに心配はいりません。

心配をする必要があるとすれば、吐く量が毎回とても多くてほとんど胃に入らないことが続いていたり、授乳をしても体重が一向に増えてくれないといったことが起きている場合です。
授乳により十分に栄養が吸収できない場合は何らかの病気が潜んでいることが考えられるので、細かく毎日の授乳の様子を記録しておき小児科で相談をしてみてください。

もっとも症状として重いのが吐き出した時に緑色の胆汁が出てしまうということで、これが起きているときには腸閉塞が起こっていることが考えられます。
他にも吐いたときにぐったりとしてしまっていたり、意識がぼんやりとして明らかに具合が悪そうにしていたときには早めに医師の診断を受けるようにしましょう。

子供が吐いた時にしておく処置

乳幼児が吐くことはほとんど日常茶飯事ではありますが、だからといって全く対策をしなくてもよいというわけではありません。
物を吐いたときに一番注意をしなければいけないのが、吐瀉物によって喉が詰まってしまい呼吸ができなくなってしまうことです。

子供がものを吐いたらまずはガーゼなどで丁寧に口の周りをキレイにしてあげ、それから体の姿勢を少し変えて吐き残しがないようにしてあげます。
このとき体を横向きに寝かせて背中に丸めたタオルを置いてあげたりすると体制が安定して喉がつまりにくくなります。
吐いた量が多いときには衣服を早めに着替えさせてあげるとにおいや湿り気で赤ちゃんが不快になるのを防ぐことができます。

ものを大量に吐いた時には体内から水分が多く失われてしまうのでこまめに水分や麦茶などを与え、脱水症状にならないように気をつけてください。
何度水分補給をしても吐き出してしまうというときには胃腸に何らかの問題があることも考えられるので、症状を確認して医師の診断を受けてください。

また他の病気の可能性も考えられるので、吐いたあと機嫌が悪くなったりぐったりしてしまったときには熱を測るとともに鼻水や咳、体の発疹などが起こっていないかということを合わせて確認しておきましょう。

吐いた時にやってはいけないこと

子供の嘔吐で困るのが離乳食トレーニング中の吐き出しです。
せっかくミルクから普通の食事に移行しようとするときなのに、食べたそばから吐き出されてしまうと何かよくないものをあげてしまったのではないかと心配になってしまいます。
注意しなければいけないのがそれが胃腸の問題ではなく食物アレルギーによるものである可能性です。
何か特定のものを食べた時に激しく吐いていないか、吐いた食べ物はどんな状態かできるだけ細かく記録をしておくようにしましょう。

また吐いたあとすぐに乳製品や柑橘類を与えてしまうとそれが次の吐き気を誘発してしまうことがあります。
失った水分を補給するにしても、吐いた直後に行うのではなく少し間を置いて吐き気が治まったのを確認してからにしましょう。

吐き気はウイルス性の風邪などにかかった時にもよく起こります。
そうした病原菌がもとになっている場合、吐いたものがいつまでも衣服についていたり、世話をした大人の手などについているとそれが二次感染を引き起こすこともあります。
吐いたものはできるだけすみやかに片付け、丁寧に石鹸を使って洗い流すようにしましょう。